臨床検査科

臨床検査科について

臨床検査科では、体の機能 (働き)を臨床検査技師が直接調べる生理機能検査業務 (心電図・肺機能・超音波など)と、体から採取された検体 (血液・尿・便・組織など)を調べる検体検査業務を行っています。また足のむくみなどで使用する弾性ストッキング指導や、365日24時間体制での緊急検査にも対応しており、迅速かつ精度の高い検査結果を地域の皆様に提供できるよう努力しています。もちろんタスクシフト的考えにて、精力的に業務拡大対応と、コロナ禍にて医療の充実面から、安全キャビネットを設置しコロナ抗原定性、コロナ抗原定量、コロナPCR検査など、迅速に対応しています。

基本方針

当院の理念に基づき、安全で安心また精度管理が確立した臨床検査室の構築と、法改正に伴い時代に合った効率的で質の高い業務内容及び増収となる運用を目指します。

目標

  1. 個人の能力向上と意識改革に努める。
  2. 業務の更なる簡素化・効率化を目指す。
  3. 感染症対策面での業務内容の充実に努める。
  4. 協調性・チーム意識・情報の共有化を目指す。
  5. 収益面での意識付け指導をする。

資格認定

臨床検査技師・超音波検査士・JHRS認定心電図専門士・認定心電検査技師・弾性ストッキング・圧迫療法コンダクター・糖尿病療養指導士

検体検査部門

生化学検査・免疫血清検査

  • 生化学・免疫・感染症自動分析装置 ビトロス 5600

    生化学・免疫・感染症自動分析装置
    ビトロス 5600

血液や尿に含まれる蛋白質・糖質・酵素等52項目を15分から1時間以内で測定し、体内の各臓器状態を医師が診断できるよう、迅速な治療に対応しています。
(免疫関連・感染症関連、循環器関連も含みます)

血液検査

  • 血球計数装置・凝固検査装置

    血球計数装置・凝固検査装置

  • 血液像

    血液像

血液中の赤血球数 (RBC)・白血球数 (WBC)・血色素量 (Hb)・血小板数 (PL)などから貧血の状態や炎症など把握し、染色して血液像を顕微鏡で観察し血液疾患の病態の診断を行います。
また凝固系検査・線溶系検査など体の中で血栓ができやすい、出血が止まりにくいなどの評価をする検査も実施しています。

一般検査 (尿検査)

  • 尿一般自動分析装置

    尿一般自動分析装置

  • 尿試験紙

    尿試験紙

尿中の蛋白質・糖・潜血などを試験紙にて定性検査します。他には尿中の有形成分 (細胞・細菌・結晶など)を顕微鏡で観察し、腎臓や尿路系疾患、全身性の系統的疾患の把握に役立てています。

輸血検査

  • 血液製剤

    血液製剤

  • カラム凝集法

    カラム凝集法

貧血や手術等での出血に対応するために血液製剤を用意しますが、その血液製剤が同じ血液型でも入れられない時があり、それを見つけるために交差適合試験を実施しています。また手術される本人の血液を事前に採取し保存しておき、緊急時に使用する貯血式自己血採血も実施しています。

細菌検査・病理検査・細胞診検査・特殊検査等は外注検査

特殊検査や細菌検査、また組織などの病理的判定検査は外注業者での検査にて対応しています。

生理機能検査部門

心電図検査 (12誘導心電図検査・負荷心電図検査)

  • 12誘導心電図検査

    12誘導心電図検査

心電図検査は、心臓筋肉が興奮した時に生じる電気的活動を身体の表面に付けた電極で記録する検査です。不整脈・狭心症・心筋梗塞・電解質異常などの診断に有効です。また階段での運動にて心臓に負担をかけ検査する、負荷心電図検査も実施しています。

24時間ホルター心電図検査

  • ホルター心電図検査

    ホルター心電図検査

  • 解析風景

    解析風景

24時間での心臓の状態を記録する心電図検査です。行動の記録と同時に心電図波形を比較し、食事・運動・排便・安静・睡眠など色んな面から心疾患診断に役立つ検査です。

肺機能検査

  • 肺機能検査風景

    検査風景

肺機能検査とは息を吸ったり吐いたりして肺の機能を調べる検査です。身長・体重・性別・喫煙歴などから検査結果を評価します。喘息・慢性閉塞性肺疾患 (COPD)・間質性肺疾患など呼吸器の疾患を診断する検査です。

血圧脈波検査 (ABI/CAVI)

  • 血圧脈波検査装置

    血圧脈波検査装置

  • 血圧脈波検査(ABI/CAVI)風景

    検査風景

血圧脈波検査は、仰向けに寝た状態で両腕両足首の血圧と脈波を測定します。5分程度で動脈の硬さ・動脈の詰まり・血管年齢を測定し動脈硬化症の診断に有効な検査です。

超音波検査

  • 超音波検査装置

    超音波検査装置

  • 超音波画像1

    超音波画像1

  • 音波画像2

    超音波画像2

心臓・腹部・頸動脈・腎動脈・下肢動脈・下肢静脈・下肢静脈瘤・乳腺・甲状腺関節・体表 11項目の画像診断に対応できます。
超音波検査とは人の耳に聞こえない高い音 (超音波)を身体に送り、跳ね返ってきた音波から画像を作りリアルタイムに、疾患の評価が可能な検査です。妊婦の胎児の検査にも使用されており、機器移動にて場所を選ばない利便性もあり緊急時にも対応します。
検査は皮膚にゼリーを塗り超音波を送受信する器具を当てて行います。

神経伝導速度検査

  • 神経伝導速度装置

    神経伝導速度装置

  • 電気刺激での検査風景

    電気刺激での検査風景

神経伝導速度検査は、末梢神経を皮膚上で電気刺激し電位を記録する検査です。末梢神経疾患・脊髄疾患などの診断に必要な検査です。

弾性ストッキング指導

弾性ストッキング・圧迫療法コンダクターである技師が、ストッキングの履き方・脱ぎ方・スキンケアーの指導を行っています。また日頃の悩みなどの相談にも対応しています。